おごれる者は必ず強敵に値ておそるる心出来するなり - An arrogant person will always be overcome with fear when meeting a strong enemy.



本文
悪王の正法を破るに 邪法の僧等が方人をなして 智者を失はん時は 師子王の如くなる心をもてる者 必ず仏になるべし 例せば日蓮が如し
これおごれるにはあらず 正法を惜む心の強盛なるべし おごれる者は必ず強敵に値て おそるる心出来するなり 
あくおうの しょうほうを やぶる に じゃほうの そうらが かたうどを なして ちしゃを うしなわんときは ししおうの ごとく なる こころを もてるもの かならず ほとけに なるべし れいせば にちれんが ごとし
これ おごれるには あらず しょうほうを おしむ こころの ごうじょう なるべし おごれるものは かならず ごうてきに あいて おそるる こころ しゅったい するなり
佐渡御書
さどごしょ
[富木殿等御返事]
ときどのとうごへんじ
(957頁)
文永9年3月
(1272年)
通解(意訳)
悪王が正法を滅亡させようとする時、悪僧たちが悪王に味方して、智者を滅ぼそうとする時には、師子王のような心を持つ者が必ず仏になることができる。
例えば日蓮のようにである。
このように言うのは、傲慢な心を起こしているからではない。ただ、正法が滅することを惜しむ心が強いからである。傲れる者は、悪王や悪僧などの強敵にあうと、必ず恐怖の心が生まれてくるものである。

英語で御書
Gosho in English
When an evil ruler in consort with priests of erroneous teachings tries to destroy the correct teaching and do away with a man of wisdom, those with the heart of a lion king are sure to attain Buddhahood. Like Nichiren, for example.
I say this not out of arrogance, but because I am deeply committed to the correct teaching.  An arrogant person will always be overcome with fear when meeting a strong enemy.
" Letter from Sado "
"The Writings of Nichiren Daishonin", Vol.1, p. 302
in March, 1272.
[ --- ] is liberal translation.
Gosho in Japanese
悪王 の 正法 を 破る に 邪法 の 僧等 が 方人 を なして 智者 を 失はん 時 は 師子王 の 如く なる 心 を もてる 者 必ず 仏 に なる べし 例せば 日蓮 が 如し
これ おごれる には あらず 正法 を 惜む 心 の 強盛 なるべし おごれる 者 は 必ず 強敵 に 値て おそるる 心 出来 する なり
AKU-Ō NO SHŌHŌ WO YABURU NI JAHŌ NO SŌ-RA GA KATAUDO WO NASHITE CHISHA WO USHINAWAN TOKI WA SHISHI-Ō NO GOTOKU NARU KOKOTO WO MOTERUMONO KANARAZU HOTOKE NI NARU BESHI REISEBA NICHIREN GA GOTOSHI
KORE OGORERU NIWA ARAZU SHŌHŌ WO OSHIMU KOKORO NO GŌJŌ NARU BESHI OGORERU MONO WA KANARAZU GŌTEKI NI AITE OSORURU KOKORO SHUT'TAI SURU NARI
佐渡 御書
SADO GOSHO
[富木 殿 等 御返事]
TOKI DONO TŌ GOHENJI
参考文献: 「日蓮大聖人御書全集」
「御書をひもとく」
「英語で学ぶ御書」
第三文明社
Bibliography : "The Writings of Nichiren Daishonin"
"The Record of The Orally Transmitted Teachings"

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