生死の大海を渡らんことは妙法蓮華経の船にあらずんば・かなふべからず - Only the ship of Myoho-renge-kyo enables one to cross the sea of the sufferings of birth and death.


本文
此の経を 一文一句なりとも聴聞して 神にそめん人は 生死の大海を渡るべき船なるべし、
妙楽大師云く「一句も神に染ぬれば 咸く彼岸を資く、思惟・修習 永く舟航に用たり」と云云、
生死の大海を渡らんことは妙法蓮華経の船にあらずんば・かなふべからず
この きょう を いちもん いっく なり とも ちょうもん して たましい に そめん ひと は しょうじ の たいかい を わたるべき ふね なるべし、
みょうらく たいし いわく「いっく も たましい に そめ ぬれば ことごとく ひがん を たすく、しゆい・しゅう しゅう ながらく しゅうこう に ゆうたり」と うんぬん、
しょうじ の たいかい を わたらん こと は みょうほうれんげきょう の ふね に あらずんば・かなう べからず
椎地四郎殿御書
しいじしろうどのごしょ
[如度得船御書]
にょととくせんごしょ
[身軽法重死身弘法御書]
しんきょうほうじゅししんぐほうごしょ
(1448頁)
弘長元年4月
(1261年)
通解(意訳)
この経(法華経)を、一文一句でも聴聞して心に染める人は生死の大海を渡ることのできる船のようなものである。
妙楽大師が「誰でも一句なりとも、心身に染めるならば、彼岸(悟りの世界である涅槃の岸)に到る助けとなる。更にそれを思惟し修習するならば、以て生死の大海を舟で渡るのに永く支えとなるであろう」等と言っている。
生死の大海を渡るのは妙法蓮華経の船でなくては叶わないのである。
妙法蓮華経の船に乗れば、いかなる人生の荒波があろうと、苦悩渦巻く大海を渡り切って、成仏の境涯という「勝利の彼岸」「幸福の彼岸」に至ることができるのである。

英語で御書
Gosho in English
One who listens to even a sentence or phrase of the sutra and cherishes it deep in one’s heart may be likened to a ship that crosses the sea of the sufferings of birth and death.
The Great Teacher Miao-lo stated, “Even a single phrase cherished deep in one’s heart will without fail help one reach the opposite shore. To ponder one phrase and practice it is to exercise navigation.”
Only the ship of Myoho-renge-kyo enables one to cross the sea of the sufferings of birth and death.
" A Ship to Cross the Sea of Suffering "
"The Writings of Nichiren Daishonin", Vol.1, p. 33
in April, 1261.
[ --- ] is liberal translation.
Gosho in Japanese
此 の 経 を 一文 一句 なりとも 聴聞 して 神 に そめん 人 は 生死 の 大海 を 渡る べき 船 なるべし、
妙楽 大師 云く「一句 も 神 に 染 ぬれば 咸く 彼岸 を 資く、思惟・修習 永く 舟航 に 用たり」と 云云、
生死 の 大海 を 渡らん こと は 妙法蓮華経 の 船 に あらずんば・かなふ べからず
KONO KYŌ WO ICHIMON IK'KU NARI TOMO CHŌMON SHITE TAMASHĪ NI SOMEN HITO WA SHŌJI NO TAIKAI WO WATARU BEKI FUNE NARUBESHI,
MYŌRAKU TAISHI IWAKU「IK'KU MO TAMASHĪ NI SOMENUREBA KOTOGOTOKU HIGAN WO TASUKU, SHI-YUI・SHŪ-SHŪ NAGARAKU SHŪKŌ NI YŪ-TARI」TO UN-NUN
SHŌJI NO TAIKAI WO WATARAN KOTO WA MYO-HO-RENGE-KYO NO FUNE NI ARAZUNBA・KANAU BEKARAZU
椎地 四郎 殿 御書
SHĪ-JI SHIRŌ DONO GOSHO
[如 度 得 船 御書]
NYO TO TOKU SEN GOSHO
[身 軽 法 重 死身 弘法 御書]
SHIN KYŌ HŌ JYU SHI SHIN GU HŌ GOSHO
参考文献: 「日蓮大聖人御書全集」
「御書をひもとく」
「英語で学ぶ御書」
第三文明社
Bibliography : "The Writings of Nichiren Daishonin"
"The Record of The Orally Transmitted Teachings"

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